矯正治療と顎関節症
最近の患者さんの傾向として、他の歯科医院にて矯正治療をしたが治療終了時から顎がガクガクしたりよく咬めない、顎関節症ではないかという相談が非常に多くなっていると感じます。
名取歯科医院でもオンラインカウンセリングを導入したところ、北海道から沖縄までLINEによるご相談の申し込みが増えております。ご相談の内容は、近隣の歯科医院でこのようなケースを相談しても原因がわからない、そもそも歯科医師自身に悩みを理解してもらえないというものが多くあります。
矯正治療をしてから顎関節症になってしまう原因は明白に矯正治療です。矯正治療をして見た目には良くなったかも知れませんが、見た目に重きを置くために逆に咬むという機能がおろそかにされ、顎関節症を発症してしまうのです。
残念なことに患者さん自身が「よく咬めない」と何度も矯正歯科医に訴えても「気にしすぎだ」とか「勘違いではないか」などと患者さんのせいにされてしまう事が多いようです。しかし、このような状況の大部分は、矯正歯科治療の責任だと思います。
勿論、矯正治療自体が悪いわけではありません。
しかし、矯正治療を行う際に、治療前に顎関節の状態がどうなっているかの診断を殆どの場合していない。そして治療後に咬み合わせの調整をしないため、結果的に、矯正治療が原因で顎関節症の発症が増えているのではないでしょうか。
見た目が整えさえすればいいという矯正治療が、顎関節症をうむことを名取歯科医院では懸念しています。