顎関節治療と歯科医療の現状
あくまでも「巷の声」としてですが、口腔外科は整形外科ほど発展しておらず、治療内容が飽和しているという声が耳に届きます。私からすれば歯科の中では、顎関節治療も同様に発展していない分野ではないか? と考えてしまいます。
名取歯科医院には近年、遠方からのお問い合わせが増加しています。今日は広島、昨日は東京。昨年に至っては紹介とは言え海を越えた台湾からお問い合わせ、ご来院を頂きました。
患者さんご自身が、顎関節症に対して現在行っている治療(マッサージやスプリント治療)で効果がないという事に気づいています。しかし、そのことを他院で訴えても歯科医師に聞いてもらえず、わざわざ遠方の名取歯科医院にお問い合わせを下さったのです。これが意味することは、現在の患者さんの症状を歯科医師が理解できておらず、患者さんご自身が感じている違和感や要望に対して治療方法や原因解明のアプローチをすることが出来ないどころか、歯科医師が行っている自分自身の治療について、納得のいく説明を患者さんに出来ないという状況だと名取歯科医院では考えます。これは歯科医療として憂慮すべき状況です。
おそらく何度も「マウスピースを調整して様子を見ましょう」が続き、その様子を見る期間がほぼ永遠になり、その間にほっておかれた歯がドンドンだめになるという悪循環を起こしているのではないでしょうか?
かかりつけ歯科医師だからといって遠慮をしていると、気がつけば歯が無くなっているなどという事態もあるかもしれません。歯科医院選びは慎重に、また症状が改善しない場合は、セカンドオピニオンを求める事が大切です。